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2010/04/24

◇2010 04/24 幕末の動乱 会津と長州そして岡山

会津と長州は仲が悪いと思われている。この2010年の今でもそうなのかはわからないけれど少なくとも今回のようなイベントが行われる事はありえなかったように思えますし、企画をされた一坂先生も言われていました。
会津戦争の勝者と敗者という立場でシコリが残っているのではなく、明治新政府の閣僚の決定がフェアでは無い、そんな非道なやりかたが許せないとのこと。

さて、幕末の動乱期で何が正しいのか・・何が是で何が非なのかなんてわかるはずもなくそれでも時代のエネルギーが向いた方向以外には多数の犠牲が出たことは事実。ましてや歴史を残すのは勝者であり敗者の歴史は時間とともに埋もれてゆく。歴史は双方にあるものでそれぞれを照らし合せることで真実が見えてくるのでしょう。

さてこの<幕末の動乱 会津と長州そして岡山>では会津家訓(かきん)15箇条を定め、忠実に守り通したことから始まります。
そして13代将軍家定以降のお家騒動を発端とする安政の大獄、孝明天皇の異人に対する誤解と勅許を得ることなく締結した条約~国事周旋~長州征伐・・そして薩長連動~鳥羽伏見の戦いにいたる貴重な資料が一同に集まって実際に見る事ができました。

なかでもすごい光沢を放つ土方歳三所用刀銘大和守源秀国、岡山藩に与えられた緻密で繊細なジャカード織の錦の御旗(林原美術館蔵)、そして絵馬「会津戦争の図」(築領八幡宮蔵)、そして白虎隊自刃の図(会津武家屋敷蔵)は必見です。
飯盛山で自らの刃で切腹する15人の少年。これは実際に起こった翌年に書かれた絵ということでそれは凄まじい絵でした。同時に昭和初期に書かれた絵もありましたが時代が彼達を軍国少年の見本としてすり替えたということが実際に見てとることができました。その背面に飾られていた少年の肖像画を見て思わず涙が零れ落ちました。

幕末関連の教科書や参考書に書かれている事のポイントが揃ったオススメのイベントです。