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2021/10/17

「死の都」に響いた「未完成交響曲」〜1943.9.28 戦火のワルシャワ公演を再現する〜 鑑賞

『「死の都」に響いた「未完成交響曲」〜1943.9.28 戦火のワルシャワ公演を再現する〜』先般、NHK BSで放送された番組を鑑賞。

 1943年9月28日 占領下のポーランド「ポーランド劇場」において近衛文麿指揮ポーランド人の演奏家で編成されたオーケストラでのコンサートが開催された。観客はドイツ軍の将校たち。

当時のポーランドはドイツ軍の侵攻にょり占領され、激しい弾圧を受けている。その中で当時ヨーロッパを巡り活動していた近衛文麿氏は指揮をしている。ドイツと日本は同盟関係の間柄ではあるものの、不足しているパート、セクションを補うたえに様々な工夫をこらしたこの「未完成交響曲は」近衛文麿版と呼ばれているそう。

シューベルト交響曲第8番「未完成」ロ短調がなぜ、未完成となったのかという真相はわからないがとても美しいメロディをもつ2つの楽章だけでも十分という判断だったのかもしれない。

私の手元にあるミニスコアを引っ張り出してきて思いだしたことがある。このスコアは私が中学生のころに買い集めたものなので相当昔のもの。この交響曲は長い間どうしてもこの曲が3/4拍子と思えず、1楽章を構成する前半は4/4もしくは8/12だと思い込んでいて途中3/4かな?と。。

で、あらためて手元のスコアをみると交響曲8番と書かれているが、現在出回っている楽譜は交響曲7番になっていることに気が付きました。ウィキによると国際シューベルト協会(Internationale Schubert-Gesellschaft)が1978年に決定したらしい。

NHKで初めて聞いた近衛文麿版は、とても表情豊かな演奏で抑揚をはっきりと歌い、余韻を大切にした演奏でした。また、秀麿版は原典版に対してチューバやイングリッシュホルン、ティンパニーが増えているそう。

秀麿はこの言葉を記したそう。

この敗戦で破壊され尽くした死の都に鳴り響いた”未完成”は単なる感傷や悲愁ではなかった。瀕死の呻き 羞恥 絶叫 あきらめ 愛と祈りと成仏・・・それらの交錯であった。


また、どこかで何らかの形で音楽を楽しみたいと思い、すでに20年余りが過ぎました・・。もう少しだけ心に余裕ができればまた始めてみたいな。