冨田勲さんが亡くなられたとの事。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
中学生の時に初めて聞いたシンセサイザーの音色。これはたしかレコードで入手した「スイッチ・ト・オン・バッハ」だったと記憶しています。
今まで聞いたことの無かった音色で衝撃を受けました。
どうやら楽器はムーグというのを使っているらしい・・そしてそのムーグは心斎橋のソニータワーに有るらしいという情報を聞きつけ頻繁に触りに行ったのを覚えています。
本来はパッチ式なのですがこの部分は触らしてもらえずダイヤルのVCOやVCF、波形(正弦波・鋸歯状波・・)などの部分でマニュアルに沿って機関車や波、雷等の音色を作成して時間を過ごしておりました。
そしてYAMAHAがはじめてFM式のシンセサイザーを発売してすぐに購入。これがあの爆発的にヒットしたDX-7で248,000円でした。それからというもの私のシンセサイザー好きに火がついて新車の乗用車が楽勝で買えるくらいのめり込みました。残念ながらいまでは部屋の大半を占領したまま埃をかぶっています。古いシンセサイザーに興味があるかたはよろしければお知らせくださいませ。超格安にてお譲りいたします。録音機材も多数あります。
さて、冨田勲さんのアルバムでなんといっても衝撃を受けたのは【展覧会の絵】。
元々中学校の吹奏楽コンクールで【キエフの大門】を演奏する為に色々と聞き比べをしていた時に
出あいました。
これは本当に驚きました。
初めて聴いたリバーブやディレィ効果で空間を感じさせる音!単なるステレオ効果ではなく奥行き感をうまく使った曲が印象的でした。
当時はスプリングリバーヴはあったとおもいますが超高価で手が出るはずもなく、どんな仕組みで、どうやって録音したんだろうって疑問に思っていました。
【卵の殻を付けた雛の踊り】の最後に猫の登場してきたり、【サミエル・ゴールデンベルグとシュミーレィ】の2人の見事な対話、【バーバヤガの小屋】から【キエフの大門】への移り変わり等それは驚きの連続でした。
そして、次にであったのはホルストの【惑星】。
非常に原曲に忠実ではあるもののきっとホルストさんもこんな音を望んでいたんじゃないかな?っておもうような音色とスケール感が再現されていました。
その後、ムーグシンセサイザーはその大きさと威圧感から、巨大なタンスと呼ばれ進化を遂げていきました。
キーボード奏者のいるハードロックには欠かせないミニムーグに重厚な音色を誇るオーバーハイム、そしてデジタルシンセもFM方式やPCM方式等様々な進化を遂げましたが間違いなく日本の音楽シーンの礎となられたのは冨田勲さんです。
本当に心よりご冥福をお祈りいたします。