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2016/05/15

2016 5/5 ショスタコービッチとの出会い 交響曲第5番ニ長調

1977年に日本の漁船がニュージーランド沖で不思議な遺体を吊上げ、ニューネッシーと呼ばれました。
1977年 オールナイトニッポン木曜日のパーソナリティ 自切俳人さんの名物コーナー『真夜中の辞典』ではその呼び名を独自で募集し「ユメカシーラ」と決まりました。そしてこのオープニングで流れていた曲がとても印象的でした。

Allegrettoの3/4拍子、コントラバスとチェロのユニゾンで奏でられる低音のフレーズはなんとも不思議なメロディ。不気味でもあけれど陽気なおどけた風でもあります。


なんて曲なんだろ・・ずっと疑問におもっていました。当時はインターネットなんで無く調べるすべも無く、そしてクラシックにますます熱中した頃、ようやく出会いました。
それがショスタコービッチ交響曲第5番2楽章だと知って、興味がどんどんと沸いてきました、心斎橋の楽器店へ行きスコアブックを購入しました。(今見返してみると第4刷発行で昭和51年版450円です)それから数十年後・・今、ショスタコービッチへの興味が止まりません。

さて、この5番の4楽章はご存知、「部長刑事」のオープニングにも使われ、ティンパニーが八分音符で「ダンドンダンドン・・・」と刻む上にトロンボーンとチューバがむちゃくちゃかっこいいテーマを吹き鳴らす曲です。
ショスタコービッチにとってロシア革命は重大なテーマで、たくさんの作品が何らかの形でロシア革命に影響を受けています。この5番は革命20周年記念に捧げられたとの事、1937年に作曲されたとのことで初演では圧倒的な歓呼で迎えられたそう。ショスタコービッチは1906年生まれだから31歳の作品。ちなみに「革命」の表題はついていませんが「革命」ってネーミングはぴったりです。





そしてもっと印象的なのは1楽章。
不穏な幕開けを感じさせるオープニングの主題。次々に繰り広げられるテーマにピアノの低音部が加わりますます曲調が激しくそして物憂げなチェレスタのキラキラ音で静かに終わりを迎えます。

また3楽章のLargoは本当に秀逸でその透明感には不思議な感覚があります。

全体の演奏時間は40分前後なのではじめての方も飽きずに聴いていただける交響曲です。