1957年に阪急少年音楽隊が発足、全国の吹奏楽ファンから愛され演奏活動を続けてきましたが女子高となり2009年より早稲田摂陵高等学校ウィンドバンドとなりました。そしてこの4月より校名が早稲田大阪高等学校に変更になるということで、この名称での最後の定期演奏会となりました。
66期生の卒業演奏会ということで、在校生はもちろん沢山のOB,OGや関係各位のご尽力で、この長きにわたる活動が続いています。
基礎練習の積み重ねに支えられた演奏技術はもちろん、魅せる演奏会は見事でした。
また、カレッジスタイルのマーチングやステージドリル演奏は、基礎体力はもちろん優れた演出と緩急を使い分けた圧倒的なダイナミクスで目を離すことができませんでした。
阪急少年音楽隊は平日毎日朝8時前にFM大阪でレギュラー番組「モーニングブラス」で軽快なファンファーレ「オーナーズディ」とともに聴くことができました。また、印象的な赤と白のユニフォームで様々な場所でマーチングや演奏会を開催、高校生が午後のクラブ活動の一環として今は亡き西宮球場バックネット裏の5階と6回で練習に打ち込んでいました。
さて、この定期演奏会第一部の「フォーマルステージ」では、相当な練習量に裏付けされた個人の技量と見事なアンサンブルで美しいハーモニーを鑑賞、金管も木管も打楽器もそれぞれが互いに切磋琢磨した素晴らしい纏まりを感じました。
第2部のゲストステージでは金管と打楽器で構成されたH.B.B.の演奏。久しぶりに「ベルばら」を演奏、私の脳内では「バスチーユに白旗がぁぁ・」がしっかり流れていました。
さて、第3部です。
様々な演奏会ではプログラムの最後に「大曲」をもってきますが、伝統的にカジュアルな構成としています。
昨年秋のマーチングコンテストで聞いた「教えることはなにもない 天才のきみに」ではじまり、J.ガーシュインのすべてに聞き覚えのある懐かしいメロディーが繰り広げられ目頭が熱くなりました。
また、「鈴木武男が愛したマーチ」、そして「音楽隊のあゆみ」では、もう2度と聞くことはないだろとおもっていたメロディーが続々と流れ涙でステージが滲んでいました。
66期生が様々なセリフを振り分け66年の歩みを語るその口調はもちろん凛とした所作や切れのあるそれぞれの動きのは日頃からの鍛錬の賜物なのでしょう。
学園生活で学んだものを糧に春から新しいステージに進まれる12名には輝かしい未来が待ってます。「伝統は守るものではなく築き上げるもの」と言われた鈴木隊長イムズをもって新しい世界を楽しんでください。本当に卒業おめでとうございます。