一坂太郎先生の著書を拝読すると、大阪にはいかに史跡が多いかをあらためて認識します。
大阪市立美術館で行われている【福澤諭吉展】へ行くために天王寺公園を通り美術館を目前にして「そういえば・・この近くに石碑があったこと」を思い出しました。一坂先生の書物の通り「ひっそりと忘れ去られたような場所」にその石碑はありました。
<佐久良 東雄先生の碑>で、この方は幕末、尊王思想を説かれ、あの桜田門外の変の際の関係者である<高橋多一郎親子>を匿った事や、獄中で「徳川の粟は食まず」と断食され自ら命を亡くされた方です。
また<高橋多一郎親子>のお墓は四天王寺さんの墓地の中のすぐ手前にあります。壮絶な最後だったようで<怨霊消滅>と書かれた石碑が痛々しく大阪の幕末の様子を偲ぶ事ができます。
さて福澤諭吉展では、さすがに慶応義塾大学の祖である福翁。様々な事象を裏付ける資料が豊富で、清廉潔白で実直なお人柄をうかがう事ができました。
勝氏と仲がよくなかったそうでおもわず、クスッとしてしまいました。