大阪四天王寺では毎年この時期になると盂蘭盆会法要が行われます。なかでもご本堂と五重塔を取り囲むように並べられた供養ローソクを一斉に点火、その後、御住職の唱えられる般若心経を全員で唱えながらご境内を練り歩くきます。境内には美しく吊られた灯篭が灯され幻想的です。
私には生まれてすぐに亡くなられた叔父がいます。その叔父の弔いとして物心がついたころから毎年法要が行われていました。また、祖母と懇意にされてた庵主さんのおかげで毎月ご命日に法要くださっていた時期もあったそうです。祖父母が亡くなったときに大騒動がありましたが、母の代になると8月の第一日曜日に一足早いお盆の法要が行われる習慣へ。庵は交通の便が悪い場所にあったので私が当日、お迎えに上がり、当家の法要が終わると次の場所へお送りする事に・・。曹洞宗の我が家のお盆はなかなか準備が大変で、乾物七品・お野菜七品・果物七品にご先祖へ捧げるお膳の用意に塔婆と用意・・故人が好んだ様々なお供えの品を飾り、お仏壇のレイアウトを整えそして庵主さんに法要していただきます。
我が家は先代の庵主さんからのお付き合いだそうですが私は記憶がありません。母が特養に入所されてからもその習慣は続き、8月第一日曜日は特養のお部屋をお借りして法要を営んでくださいました。そして、4年前に母が亡くなりお葬式をお願いした時に残念ながら体調をこわされ入院されていたらしく、それでも初七日以降の法要には大変な身体にも拘らず母の為にお経を唱えてくださいました。そのお声は昔のような勢いこそ無かったけれど、愛情のこもったとても丁寧な法要でした。そしてしばらくしてご入院されたと聞いた以降連絡も途絶えて数年。
今日、お盆の法要でお寺さんへ行った際にこの4月に亡くなられた事を知り涙が溢れだしました。境内にあるお墓へご案内いただきそこにはお名前が刻まれていました。
きっと極楽で私の祖父母や母と楽しく過ごされていると信じています。
それでも・・それでも悲しくてたまりません。会いたくて、会いたくて。。