今夜のしのぶ庵寄席は前回の記念会に引続き大入り満員でした。
ご出演は昨年、桂福団治さんの手話落語<手は口ほどに物を言い>の中に登場されていました桂福点さんです。当時はMAKAさんでステキな歌を披露されていました。
「高座に上がるのも命がけの桂福点です。」ではじまったしのぶ庵寄席。
マクラは、蕎麦とうどんを食べるときの音の違いやしのぶ庵の名前から色気や艶っぽさにかけて本題に入っていかれました。
また途中で蕎麦湯を飲むと美肌だけではなく、声が良くなるとのことで、実際に蕎麦湯を飲んだあとにカンツォーネ イタリア語でオーソレミオを熱唱されたのには驚きました。
まさに今までには無いパターンでしたがイヤミもまったくなく、これが福点さんのご人徳なのでしょうね。
さてネタは二階借り(茶漬け間男)です。前半の間男と奥さんの艶っぽい会話と、間抜けな旦那と間男の気味の言いテンポが聞かせどころできっちりと笑いをとっておられました。
さて、トリは桂福丸さんの天狗裁きです。
満員御礼から今日の客層の話題へ。
ちょうど繁昌亭で行われた大阪検定講義のあとの高座は、カッチカチの雰囲気でまったくウケなかったとのこと。
やはり客層を見極めて話しをするのがベストなんでしょうね。
この1年間、福丸さんの高座を何度も楽しませていただきました。<若旦那><丁稚><和尚><小坊主>等色々とこなされてきたわけですが今回初めて<長屋の女>を演じられました。
話しはおもいっきりフリの箇所で転寝をしている旦那を見ながらのシーンや悋気持ちの性格が表れた話し方のシーンとなります。
もちろん無難に手堅くこなされ、まったく違和感のない天狗裁きの映像を脳裏に感じさせてくださいました。
1ヶ月に数度しか会わないからでしょうか?会うたびに成長が感じられる大好きな噺家さんです。