大阪阿倍野に住む安倍保名はお家再興の願いを掛けて当神社へ日参されていたそう。
ある日岐路に着く時に狩人に追いかけられている手負いの白狐を助けたのがきっかけで
その狩人に争いになり、気がつくと狐が化けた「葛の葉」に介抱されて一命を取り留めました。
ある日、安倍保名の自宅にこの葛の葉が訪ねてきて夫婦となり、男の子が生まれました。
この子供が5歳になった時にふと白狐の姿を見せてしまった「葛の葉」。もう人間とは一緒に暮らす事ができません。
口に筆を加えて障子に次の和歌をしたため、信太の森に帰ってしまいます。
~恋しくば 訪ね来てみよ 和泉なる
信太の森の うらみ葛の葉~
葛の葉っぱが神社一面に繁っていたそう。
この子供が
後にあの有名な陰陽士の安倍晴明となります。
今では宅地の中の神社ですが、その大きな敷地の木々の間にに点在する祠が、
その神秘さを感じさせてくれます。
日本には八百万の神々が居られるといわれていますが、この神社のる祠には滅多に見かけない神様のお名前も多数見ることができ、「福玉大神」(胃の神様)、「格賀明神」(道案内の神様)、「千代一大神」「千代丸大神」(出世の神様)、「猿彦大神」(肩こりの神様)、「樋口大神」(集金の神様)、「末光大神」(目の神様)、「石切剣箭」(できものの神様)、「厳島大神」(足の神様)、「」()、「」()、「」()、等、それぞれの役割が書かれています。またお庭には利休寄進の灯篭をることができます。
また<姿見の井戸>は葛の葉姫が化現した時に鏡のかわりに姿を写したという井戸がありました。これは
葛の葉姫が無事にこの森に帰り着いたということで交通安全を願う方が多いそう。