「ほな、またなー。○○ちゃん、バイバーイ!」
貴方を乗せた車が走り出す時に
私の耳元でその懐かしい声が聞こえました。
この日、会場に入ると、そこには、貴方が演奏されている写真がありました。
おしゃれで斜めに構えたテナーサックスの調べが今にも聴こえてきそうな
そんなお写真でした。
この写真を見たときからもう涙が溢れ出し、
貴方の式が始まると会場のいたるところから嗚咽が漏れてきました。
「あほかぁー、なに泣いてんねん。」
そんな声が聞こえた気がしたとたんにピタリと不思議に涙はおさまったものの
すぐに貴方が横たわる胸元にと白い菊をそっと置いたとたんにまた涙が溢れだしました。
お別れに沢山の方々が言う。「ほんま、おもろいやっちゃったのになー。」
みんなに愛され、信頼された貴方。私のこの淋しさは当分、おさまりそうもありません。
「ほな、またなー。○○ちゃん、バイバーイ!」
貴方を乗せた黒い霊柩車が走り出す時に
確かに私の耳元でその懐かしい声が聞こえました。
もうすぐやってくる春のぬくもりを待つことなく旅立たれてしまいました。
ありがとう。そして、さようなら。