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2011/01/01

2011 1/1 上方落語『一心寺亭』

毎年恒例の上方落語『一心寺亭』。今年も楽しませていただきました。
さて、開演が13時ということで、12時に一心寺シアターの前で待機していますと、パタパタと駆けてくる青年、福丸さんでした^^ ということで今年初の噺家さんは桂福丸さんで始まりました

二番太鼓が始まりいよいよ開演・・。ちょっち笛が奏者さんがおられなかったのか物足りなく感じました。

桂福丸 金明竹

軽く世相から入って海老蔵ネタ。そして金名竹へ。
落語会にマメに行くと年に3回くらいは聞かせてくださる金明竹。なんといっても聞かせどころはコレ!
「わて、中橋の加賀屋佐吉方から参じました。先だって、仲買の弥市の取次ぎました道具七品のうち、祐乗、光乗、宗乗三作の三所もの。並びに備前長船の則光、四分一ごしらえ横谷宗岷小柄付きの脇差し、柄前はな、だんなはんが古鉄刀木といやはっとりましたが、やっぱりありゃ埋れ木じゃそうにな、木が違うておりまっさかいなあ、念のため、ちょっとお断り申します。次は、のんこの茶碗、黄檗山金明竹、ずんどうの花いけ、古池や蛙飛び込む水の音と申します。あれは、風羅坊正筆の掛け物で、沢庵、木庵、隠元禅師はりまぜの小屏風、あの屏風はなあ、もし、わての旦那の檀那寺が、兵庫におましてな、この兵庫の坊主の好みまする屏風じゃによって、かようお伝え願います」

手振りにくわえ表情の変化が豊富な福丸さん。楽しませていただきました。


桂小春團治 祇園舞妓自動車教習所

あれ?今日の演者さんからするとてっきり中トリじゃないのかな?この後の団朝さんのお話によりますと、次の営業があるので出番を変わられたらしいです。
実は小春團治さんのTwiiterによると、帝国ホテルの落語会に行かれたようすです。

さて、お話のほうは、大阪のひったくりの話から、ニコニコパーキング、ワールトモータープールの車つながりで桂小春團治さんの創作ワールド「祇園舞妓自動車教習所」です。
まぁ本来は、教習所の教官が祇園の舞妓さんだなんて、絶対にありえへん設定だけど、その世界感を脳内で感じさせてくださる巧みさにどっぷりと浸りました。


桂団朝 子は鎹

いっつも際々にお話で会場を沸かしてくださいます。
今日は政治ネタでドッカンドッカン笑わせて海老蔵ネタ~愛乃助さんの驚くお話等で会場は釘付けです。
さて、「子は鎹」。胸を熱くさせるこのお話の中にも、クスリとするシーンをきっちりと見せてくださり楽しませてくださいました。

※東京から移植された噺らしい。東京では「子別れ」といわれており三部作だそう。「こわめしの女郎買い」「子別れ」「子は鎹」で構成されていたらしい。 参考)上方落語の歴史 前田勇著


さて、中入りでは抽選会が行われました。
司会は団朝さんと福丸さん。
で、なんと私は小春団治さんオリジナルメモ帳を、そして母はタオルハンカチをいただきました。


露の都 堪忍袋

実はお目にかかるのは初めての「露の都」さん。すっごいざっくばらんな感じでマクラでは落語というよりも、どこかの商店街の角で偶然会った知り合いの方と世間話をしているような、そんな印象でした。それでも満月乙女会にか興味深々です^^
どうしても女性が上方落語を話すとその世界に入ることが出来なかったのですが、そんな違和感を感じることもありませんでした。おそらく、声色や口調、所作に工夫をされているのにくわえて、元々この話の登場人物は女性二人と男性が一人、そして子供が一人ということだからかもしれません。


笑福亭松喬 壷算

あらら?さっきまで飲んで居られた?って感じの松喬さん。
一門の新年会は毎年2日に行われるそうでその席では笑福亭だけが、全員に白扇を進呈されるそう。1年かけて使い込んだ扇子を新しい扇子に変え、1年間、落語に精進されるのでしょう。
壷算って色んな方がされていますが、やっぱ大御所がされるとすごく面白いお話ですねー。
所謂、ボケとつっこみ的な会話かに瀬戸物屋の番頭が加わり3円+3円の世界に突入していきますので、あらゆる世代にわかってもらえる名作のお話だと、あらためて感心いたしました。


さて、帰ろうかとエレベータに向かうと、青年がパタパタと小走りで私の横を通り過ぎようとされていました。みると生寿さん!新年の挨拶をさせていただきました。外にでると、ちょうど生寿さんが松喬さんの運転手役ということでちょうどおっきな車に乗り込まれて出発されるところ。きっちりお見送りさせていただきました。